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スペシャルインタビュー その1
【仕事を知る】3Dデータ・テクニカルイラストレーション・意匠図面作成会社のお仕事
みなさんは、取扱説明書に掲載されている製品のイラストを見たことはありませんか。このようなイラストを「テクニカルイラスレーション」といいます。テクニカルイラストレーションは、言葉だけでは伝えにくいことを視覚的に表現することで、イメージをつかみやすくするために用いられます。今回は、このテクニカルイラストレーション、意匠図面作成、3Dデータ作成などの業務を行っているニテコ図研の佐々木さんに、お仕事の内容や魅力について伺いました。
 
写真撮影、図面作成、CAD講師もやります!
―仕事の概要を教えてください。
テクニカルイラストレーションの技術が関わる業務が多いです。機能的なデザインを保護するための意匠図面、取扱説明書に載っているイラスト作成などニッチな分野での依頼を多くいただいています。また、3Dプリンターの出力に必要な、数値データを持った3DCGデータの作成なども行っています。これらの業務で培った技術を活かしたCAD(※1)研修も、2014年から事業として本格化しました。
※1 コンピュータ設計支援ソフト
―佐々木さんの、担当業務を教えてください。
私は意匠図面を写真で代用した意匠写真、研修の事務処理や会社HPページの運営などを主に担当しています。その他に3D-CAD「Fusion 360」のセミナー講師を担当するなど、会社の教育事業にも積極的に関わっています。
―意匠写真のお仕事についてえてください。
私は意匠図面を写真で代用した意匠写真を主に担当しています。意匠図面とは特許庁に出願して意匠登録をするための図面で、テクニカルイラストレーションの技術が必要になる図面です。図面では色や表面の模様が表現しにくい場合があり、代用として写真を用いる場合があります。この「図面のような写真」を作る仕事をしています。
「特許庁:部分意匠の関連意匠登録事例集について」より
―「図面のような写真」とは?
カメラでは「図面のような写真」を撮ることはできません。撮った写真には必ず遠近感がでてしまうためです。近い部分は大きく、遠い部分は小さくなってしまい、これでは図面の代用としては使えません。そこで画像加工を行い、撮影した写真を遠近感のない図面のような写真に仕上げていきます。かつて大学で広告制作課題をしていたときにPhotoshopとIllustratorを使って画像の加工やイラストの作成をしていましたので、この経験も活かせていると思います。
大切なのは観察と想像力!
―写真撮影で気を付けている点は?
意匠写真においては撮影と加工にもある程度の技術は必要ですが、なにより大切なのは観察と想像力です。眼の構造を真似て作られたカメラでは撮れない写真を作るということは、見えない空想上の写真を作るということです。観察し想像し、ときにはテクニカルイラストレーションや図面の知識で補完しながら作業を進めていきます。また、独りよがりにならないように出来上がった写真を一度社内の人に見てもらうようにしています。
ものづくりが好きな学生でした!
―学生の頃はどんな勉強をしていましたか?
高校生のころ所属していた放送部での活動をきっかけに、芸術系の大学に進学してメディア・広告の研究をしていました。ドラマの脚本を企画し、その脚本を映像作品として同級生と自主制作したのはいい思い出です。大学の教授から学んだマーケティングの知識は、今の会社での広報活動に活かせていると感じます。勉強と言える勉強よりも、もの作りが好きな学生でした。
大きな達成感が仕事のやりがい!
―仕事のやりがいを教えてください。
物品を観察する過程で物品の持つ機能的な美しさを感じたときなどは、この仕事をしていなければ得られなかった感覚ですね。あとは納品完了の瞬間でしょうか。お礼や労いの言葉をいただいたときにはお役に立てて良かったと思いますし、作成難易の高い案件を納品したときは大きな達成感とやりがいを感じます。
特許庁 知財功労賞  タイガー魔法瓶株式会社 
なぜそのように描いたのか?
―仕事で苦労した点はありますか?
言葉で伝えにくいものを図面として表す仕事なので「なぜそのように描いたのか」をお客様に説明するときの言葉選びに苦労します。ただ手を動かすだけでなく、説明ができるよう考えを巡らせながら作図するよう心掛けています。
テクニカルイラストレーションのこと知らなかった!
―テクニカルイラストレーションとの出会いは?
就職がきっかけです。それまでは「テクニカルイラストレーション」というものを知りませんでした。
テクニカルイラストレーション技能検定の課題例
国家資格、テクニカルイラストレーション技能士です!
―テクニカルイラストレーション技能士の資格は持っていますか?
3級の資格を持っています。取得に向けてとにかく演習問題を何度も何度も継続的に描いて勉強しました。平日は仕事がありますので勉強は難しいですが…受験の申し込みをしてから試験まで毎週土曜日に職場のCADを借りて時間を決めて描いていました。今後は2級取得を目指したいです。
技能士章
速さと正確さが求められる!
―今後の目標を教えてください
図面の作成において、速さと正確さを両立させることです。時間をかければ正確な図は描けますが、納期がありますので。余裕をもって納品すれば、修正があった場合も対応しやすくなります。
取扱説明書のイラスト意匠図面など、一般的にはあまり知られていないニッチな仕事ですが、佐々木さんのお話を通して、この仕事の一面を知ることができました。図面、CGなど視覚的なお仕事ですが、「なぜそのように描いたのか」をお客様に説明できるように心掛けて作図しているのは意外でした。学生時代に経験した、画像加工やイラストの作成が、今の仕事に活かせているようです。また、ものづくりが好きだったという点も、この仕事には、必要な要素に感じました。
【株式会社ニテコ図研】
創業1990年、2D・3DCG作成や図面データ制作などを業務とする企業。 テクニカルイラストレーション、特許図面・意匠図面の作成。3Dデータの作成・編集・造形サービスを行っている。

ニテコ図研
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